みなさん、こんにちは。かずおです。
私はこれまで、東京・虎ノ門で40年間飲食店を経営し、延べ96万人以上のお客様と接してきました。 土地柄、政治家や企業のトップといった「成功者」と呼ばれる方から、毎日現場で汗を流すビジネスマンまで、本当に多くの人間模様を見てきました。
今日は、そんな私がカウンターの中から見続けてきた**「お客様とサービスの関係」**について、少し裏話をしようと思います。
これを読めば、あなたが飲食店に行った際、間違いなく「その他大勢の客」から「特別なお客様」へと変わることができるはずです。
1. プロの接客の裏側:「笑顔=好意」ではない
まず、飲食店で働くプロの本音を言わせてください。 少しショッキングな表現になりますが、これが現実です。
「私たちは笑顔で接客しますが、そこに心はこもっていません」
誤解しないでください。手を抜いているわけではないのです。 ピーク時の戦場のような忙しさの中で、ミスなく、スピーディーに料理を提供するためには、感情をいちいち込めていられないのです。
プロのスタッフにとって「笑顔」は制服の一部。 お客様が不快にならないための「防具」であり、業務を円滑に進めるための「ツール」に過ぎません。
「お客様は神様だ」と思ってふんぞり返っている人は、この「業務的な笑顔」の壁に一生気づくことはないでしょう。
2. マニュアルを超えた「神対応」を引き出す人の特徴
しかし、そんな私たちが「業務モード」を解除し、一人の人間として「この人のために何かしてあげたい」と思う瞬間があります。
それは、お客様が「人として」接してくれた時です。
マニュアル通りの対応(100点のサービス)を、120点、200点に変えるのは、実はお客様自身の態度なのです。 私が96万人を見てきて、「この人は違うな」と感じるお客様には、ある共通の行動がありました。
その「たった一言」が言えるか
それは、**「ごちそうさま」「ありがとう」**という言葉です。
- お水を注ぎ足してもらった時の、目を見ての会釈。
- 料理が運ばれてきた時の「ありがとう」。
- そして帰り際の、厨房に向けた「大将、ごちそうさま!」。
たったこれだけです。 しかし、これだけでスタッフの心にある「スイッチ」が切り替わります。
「あ、この人は自分を『店員』という機能としてではなく、『人間』として見てくれている」
そう感じた瞬間、私たちのサービスに初めて「心(ハート)」が宿るのです。 良い席に通したくなる、おまけをしたくなる、心を込めて見送りたくなる。それは計算ではなく、人情です。
3. 「ごちそうさま」=「育ちの良さ」の証明
これは私の持論ですが、**「ごちそうさまが自然に言える人は、育ちが良い」**と確信しています。
ここで言う「育ち」とは、家柄や資産のことではありません。その人の「心のあり方」や「品格」のことです。
どんなに高級なスーツを着ていても、店員に対して横柄な態度を取る人は、私の中では三流です。 逆に、作業着姿の若いお兄ちゃんでも、食べ終わった食器をまとめて「美味しかったです」と言ってくれる人は、一流の品格を持っています。
成功している経営者や、長く慕われるリーダーたちは、例外なくこの「現場へのリスペクト」を持っています。彼らは知っているのです。**「相手を尊重することで、自分も尊重される」**という世の中の真理を。
まとめ:お店はあなたの鏡である
もしあなたが、「最近、どこの店に行っても接客が悪いな」と感じているなら、それは店側のせいだけではないかもしれません。 お店のスタッフは鏡です。あなたの態度が、そのままサービスの質として跳ね返ってきているのです。
「笑顔で接客するが、心はこもらない」
このプロの冷徹な壁を突破する魔法の呪文は、あなた自身の**「ごちそうさま」**の一言です。 ぜひ次の食事から、試してみてください。景色が変わるはずです。


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