初日に立ちはだかった巨大な機械「スチコン」…正体と最初に覚えたコツ
こんにちは、かずおです。
60代で介護施設の調理師として働きながら、ブログやSNSで発信をしています。
都心で40年96万人を接客し、「人を見る力」を活かした仕事術を提案しています。

60才で病院の給食調理へ転職して、最初に心が固まったものがあります。
それが――
**巨大な機械「スチコン」**でした。
厨房に入ってすぐ目に入る、大きな銀色の箱。
横幅もあり、ボタンも多い。
新人の私は正直こう思いました。
何これ……?
どうやって使うの?
包丁より先に覚えるのが、この機械でした。
スチコンとは?(スチームコンベクションオーブン)
あとで調べて分かったのですが、正式名称は
スチームコンベクションオーブン。
簡単に言うと、
蒸す・焼く・蒸し焼きが全部できる大量調理専用の機械
です。
モードは主に3つ。
- スチーム(蒸す)
- ホット(焼く・乾かす)
- コンビ(蒸し焼き)
給食の厨房では、ほぼ毎日使います。
そして新人が最初に任されるのが――
**「とにかく食材に火を通す作業」**でした。
ここで、私が最初に覚えた“本当に大事なコツ”を書きます。
まず覚えた基本作業「ホテルパンに広げる」
スチコンを使う時に必ず登場するのが
ホテルパンという金属のトレーです。
ここに食材を入れて加熱します。
ここで最初のコツ。
食材は必ず「平らに広げる」
山にしてはいけません。
理由は単純で、
厚みがあると火の入り方がバラバラになるからです。
給食では
「火が通っていない」が一番怖い事故になります。
青物野菜の加熱時間(目安)
私が最初に教わり、実際に覚えた目安です。
| 食材 | スチーム時間 |
|---|---|
| ほうれん草・青梗菜・春菊 | 約10分 |
| いんげん(筋があり硬い) | 約15分 |
| にんじん千切り | 約10分 |
| にんじん短冊 | 約15分 |
※あくまで目安です。ここが大事です。
一番重要なコツ
「必ず食べて確認する」
これが新人の頃、一番驚いたことでした。
料理というと、レシピ通り・時間通りと思っていました。
しかし給食調理は違います。
同じ10分でも仕上がりは毎回変わります。
理由は
- 野菜の太さ
- 季節
- 量
- ホテルパンの厚み
- 広げ方
が毎回違うからです。
だから、出来上がったら
必ず一口食べて硬さを確認します。
これをやらないと、
「硬くて食べられない食事」になります。
青物野菜は“火を入れた後”が勝負
新人の頃、もう一つ教わりました。
加熱がゴールではない
特に、ほうれん草・青梗菜・春菊などの葉物は
火を入れたらすぐ冷やします。
方法はいくつかあります。
- 水で冷やす
- 冷蔵庫で冷やす
- 冷風で冷やす
これは「粗熱取り」と呼ばれます。
なぜ重要かというと、
冷やさないと余熱で火が入り続け、
- 色が悪くなる
- 食感が悪くなる
- 味が落ちる
からです。
給食は「見た目」も料理
給食調理は大量調理なので、
味だけと思われがちですが違いました。
見た目が食欲に直結します。
- 緑がくすむ
- しなびる
- 水っぽい
これだけで、利用者さんの食事量が変わります。
特に高齢者は
「食べられるかどうか」ではなく
**「食べたいと思えるかどうか」**が大切でした。
そのための基本が
- 平らに広げる
- 火を通す
- 必ず確認する
- すぐ冷やす
この4つでした。
60代新人が最初に覚えたこと
私は最初、
包丁の腕や料理のレシピが必要だと思っていました。
でも現場で最初に求められたのは違いました。
「安全に火を通すこと」
そしてそれは、
特別な技術ではなく
確認を怠らないこと
でした。
巨大なスチコンに圧倒されていた初日。
しかし、一つずつ理解すると恐怖は“作業”に変わっていきました。
もし今、初日の厨房で戸惑っている方がいたらまずはこれだけ覚えてください。
スチコンは難しい機械ではありません。
食材の様子を見るための機械です。
最後に伝えたいこと
入職してしばらくは、
それまでの経験がほとんど通じませんでした。
40年接客をしてきた自分でも、
新人として何も出来ない。
正直、
プライドはかなり傷つきました。

覚えることは多く、
作業のスピードも求められます。
提供時間までに間に合わせることが大前提です。
つらいと感じる時期は必ずあります。
でも、私は伝えたいです。
まずは3か月、続けてみてください。
必ず慣れてきます。
私に仕事を教えてくれた男性は、とても厳しく指導してくれました。
当時は大変で、正直つらかった。
それでも、今思うと理由が分かります。
利用者さんに「美味しく」「安全に」食事を届けるためでした。
あの時の指導があったから、今の自分があります。
慣れるまでの期間、この体験が少しでも誰かの支えになれば嬉しいです。
私と一緒に、頑張っていきましょう。

関連記事
👉60代|調理師給食業転職|初日の不安を乗り切る5つの方法【体験談】
<持ち物で疲労は変わる>
入職して、これは本当に大きかったです。
立ち仕事は、技術を覚えること以上に「身体の負担をどう減らすか」が長く続けるカギになります。
私が実際に現場で助けられたアイテムを置いておきますね。
・滑りにくい厨房シューズ
最初に変えて一番楽になったのが靴でした。
厨房の床は思った以上に油や水で滑ります。
足の疲れ方が劇的に変わるので、ここはケチらず早めに用意するのが正解です。
▶ [滑らない厨房シューズの詳細はこちら
・手荒れ防止クリーム
給食の仕事で一番驚いたのは手荒れの深刻さでした。
手洗いとアルコール消毒の回数が尋常ではなく、すぐに指が割れてしまいます。
割れてからでは遅いので、早めの対策がおすすめです。
私は仕事終わりと就寝前にこれをたっぷり塗っています。
翌朝には、手のガサツキがなくなります。
私が愛用しています。一度試してみて下さい。
▶ [水仕事に強いハンドクリームをチェックしてみる]
・小さいメモ帳
新人の頃、手順を書こうとして覚えられませんでした。
役に立ったのは“失敗したことだけ”を書くメモでした。
胸ポケットに入る小さいサイズが使いやすいです。
▶ 現場で使いやすい小型メモ帳を見る(Amazon)
・タイマー
厨房は「覚える仕事」というより「時間の仕事」でした。
同時に何品も調理が動くので、頭だけで覚えようとすると必ずどこかが抜けます。
タイマーに時間を預けるだけで、余計な緊張感が一気に減りました。
音が大きく、どこにいても聞こえるタイマーがおすすめです。
▶ [画面が大きくて見やすい、マグネット付きタイマーはこちら]
・腰サポーター
立ちっぱなし、中腰での作業は想像以上に腰にきます。
仕事に慣れる前に体が悲鳴をあげてしまうとモチベーションも続きません。
腰痛がある人には、おすすめです。
私もたまに腰痛が出るので、特に痛いときに使っています。
※サポーターは、ムレやすいので 腰の痛い時だけ使用しましょう。
▶ [立ち仕事用のしっかり支える腰サポーターはこちら]
新人の頃は、仕事に慣れる前にまず体がきつくなります。
でも、体の負担が減れば、自然と仕事を覚える「心の余裕」が生まれますよ。

コメント