こんにちは、かずおです。
60代で介護施設の調理師として働きながら、ブログやSNSで発信をしています。
私は都心で40年間、飲食店を経営し、延べ約96万人のお客様と接してきました。
そこで身についたのが、私なりの「人を見る力」です。
そして今、給食の現場で働くようになって改めて感じることがあります。
それは、
真面目な人ほど、職場で雑に扱われやすい。
ということです。
「これ、お願いできる?」
「ちょっと手伝ってくれない?」
「悪いけど、こっちに行ってもらえない?」
頼まれた本人は、
「自分が抜けたら現場は大丈夫かな」
「向こうの人間関係はどうなんだろう」
「期待されているなら応えた方がいいのかな」
と真剣に考えます。
ところが、頼んだ側はそこまで深く考えていない。
そんなことが職場では意外とあります。
今回は、私が実際に経験した「現場移動の打診」をもとに、
職場で雑に扱われないための5つの対処法
について書いてみます。
■SVから突然「最近どうですか?」
先日、SV(スーパーバイザー)から突然こんなことを聞かれました。
「最近どうですか?」
この言葉を聞いた瞬間、私は少し引っかかりました。
現場で長く働いていると分かります。
こういう聞き方をするときは、だいたい何かあります(笑)。
「最近どうですか?」
「仕事は慣れました?」
「今の現場はどうですか?」
こんな感じで入ってきて、そのあとに本題が出てくる。
案の定でした。
話を聞くと、
「人手が足りない現場がある」
「少し問題もある」
「そこへ行ってもらえないか」
という話でした。
つまり、
問題を抱えている現場への移動の打診です。
これは私にとって軽い話ではありませんでした。
■私はかなり真剣に考えた
今の職場には、今の職場の流れがあります。
一緒に働いている人もいます。
人間関係もできています。
チームとしての空気もあります。
自分が抜ければ、誰かに負担がかかるかもしれません。
そして移動先についても考えました。
「人手不足って、どのくらいなんだろう?」
「問題があるって、人間関係なのか?」
「自分が行ったところで解決するのか?」
いろいろ考えました。
でも、最終的に私が出した答えは、
「行きたくありません」
でした。
今の現場を離れてまで、自分が行く理由を感じなかったからです。
ここまでは、職場ではよくある話かもしれません。
ところが翌日、少し拍子抜けする出来事がありました。
「俺にも同じ話が来たよ」
次の日、現場でMG(マネージャー)に会いました。
するとMGが、
「SVから同じ話、俺にも来たよ」
と言ったんです。
その瞬間、
「あれ?」
と思いました。
私はてっきり、
「自分に行ってほしい理由がある」
と思っていたんです。
だから真剣に考えた。
ところが、どうやらそうではない。
もちろん会社側にも事情はあるでしょう。
人手不足の現場があれば、誰かを配置しなければなりません。
SVにはSVの仕事があります。
だから悪意があるわけではないと思います。
でも、そこで私は気づきました。
こちらが感じていた話の重さと、相手が感じている重さが違ったんです。
極端に言えば、
「誰か行ける人はいないかな」
くらいの話だったのかもしれません。
そのとき、ちょっと笑ってしまいました。
「あんなに真剣に考えなくてもよかったな」
と。
なぜ職場で「雑に扱われた」と感じるのか
この経験から、私は改めて思いました。
職場では、
立場によって見ているものが違います。
現場で働く人は、
・人間関係
・チームワーク
・仕事の流れ
・誰に負担がかかるか
・職場の空気
こうしたものを考えます。
一方、管理する側は、
・人員配置
・欠員
・シフト
・労務費
・現場を回せるか
といったものを見ることが多い。
どちらが正しい、間違っているという話ではありません。
そもそも見ている景色が違うんです。
だから、上から見れば「一人の配置転換」でも、
現場の本人からすれば、
「これからの働き方を左右する大きな話」
になることがあります。
この温度差を知らないと、真面目な人ほど疲れてしまいます。
■真面目な人ほど「便利な人」になりやすい
職場を長く見てきて思うのですが、
雑に扱われやすい人には、悪い意味ではなく共通点があります。
それは、
真面目で、責任感が強い人です。
「困っているなら助けなきゃ」
「会社から言われたんだから」
「断ったら迷惑かな」
「自分がやった方が早い」
こう考える。
そして頼まれたことを引き受ける。
すると周囲からは、
「あの人ならやってくれる」
と思われます。
最初は信頼だったはずなのに、
いつの間にか、
「頼めばやってくれる人」
になってしまう。
ここは注意した方がいいと思います。
仕事ができることと、何でも引き受けることは違います。
そこで、今回の経験から私が考えた対処法を5つ紹介します。
対処法① その場ですぐ返事をしない
まず大事なのは、
すぐに「はい」と言わないことです。
責任感の強い人ほど、頼まれた瞬間に答えようとします。
でも、大きな話ほど即答する必要はありません。
「少し考えさせてください」
これでいい。
配置転換や応援、勤務時間の変更など、自分の生活や仕事に影響する話ならなおさらです。
一度持ち帰る。
感情ではなく、自分にとってのメリットとデメリットを考える。
それだけで、かなり違います。
対処法② 「なぜ私なのか」を確認する
今回、私が一番学んだのはここです。
最初に、
「なぜ私なんですか?」
と聞けばよかった。
例えば、
「経験があるからお願いしたい」
「新人教育ができるから」
「人間関係をまとめてもらいたい」
と言われれば、自分に頼む理由があります。
ところが、
「とにかく人が足りないから」
なら、話は別です。
もちろん人手不足を助けることに価値はあります。
でも、
自分が必要とされている話なのか、単なる穴埋めなのか。
ここは見極めた方がいい。
同じ「お願い」でも意味はまったく違います。
対処法③ 相手の温度に合わせる
これが今回、私が一番感じたことです。
相手が軽く考えている話を、自分だけ重く受け止めない。
相手が本気なら、自分も本気で考える。
相手が「とりあえず聞いてみた」くらいなら、自分もその程度で受け止める。
これは冷たいという意味ではありません。
自分の心を守るための距離感です。
40年間接客をしてきて思うのですが、人間関係で疲れる原因の一つは、
「相手以上に考えてしまうこと」
です。
相手は5分しか考えていないのに、こちらは一晩悩んでいる。
これでは疲れて当然です。
真剣さは大切です。
でも、
真剣さにも使いどころがあります。
対処法④ 「断る=悪いこと」と思わない
職場では、断ることに罪悪感を持つ人がいます。
特に真面目な人ほどそうです。
「困っているのに断っていいのかな」
「評価が下がらないかな」
「協調性がないと思われないかな」
でも、今回私ははっきり、
「行きたくありません」
と伝えました。
無理に理由を作る必要もないと思っています。
働く場所は、自分の生活にも大きく関わります。
人間関係も変わる。
仕事内容も変わる。
通勤や勤務時間が変わることもあります。
それを会社側の都合だけで考える必要はありません。
会社には会社の都合がある。
自分には自分の都合がある。
それでいいんです。
断ることはワガママではなく、
自分の働き方を自分で選ぶこと
でもあります。
対処法⑤ 「選ばれる人」から「選ぶ人」になる
若い頃の私は、
「会社からどう評価されるか」
をかなり気にしていました。
でも60代になって思います。
それだけでは疲れます。
「会社から選ばれる」
だけではなく、
こちらも会社や仕事を選んでいる。
そう考えるようになりました。
「この仕事を引き受けるか」
「この人とどこまで関わるか」
「この頼み方なら応じるか」
「ここまでなら協力する」
自分にも選択権があります。
これは仕事を適当にするという意味ではありません。
むしろ逆です。
引き受けた仕事には責任を持つ。
だからこそ、
何を引き受けるかは自分で決める。
この考え方を持つと、仕事はかなり楽になります。
■雑に扱われる人ほど「人を見る力」が必要
私は40年間、飲食店で多くの人を見てきました。
そして今は給食の現場で働いています。
場所は変わっても、人間関係の基本はそれほど変わりません。
大切なのは、
言葉だけではなく、その裏側を見ること。
「お願いしたい」
と言われたとき、
本当に自分を必要としているのか。
単に誰でもいいのか。
本気の相談なのか。
とりあえず声をかけただけなのか。
そこを見る。
私はこれも「人を見る力」の一つだと思っています。
相手の言葉をすべて真正面から受け止める必要はありません。
少し引いて、
「この人は、どのくらい本気で言っているんだろう?」
と観察してみる。
それだけで、必要以上に振り回されなくなります。
■「いい人」でいることと「都合のいい人」は違う
ここは、とても大切だと思っています。
職場で人を助ける。
困っている人に声をかける。
忙しい人をフォローする。
私は、こういうことは大切にしたい。
でも、
「いい人」と「都合のいい人」は違います。
困っているときに助けるのが、いい人。
何を頼んでも断らないのが、都合のいい人。
この境界線を決めるのは自分です。
相手ではありません。
■60代になって分かった「真剣さの使い方」
若い頃は、
何でも真剣にやることが正しいと思っていました。
今でも、仕事そのものには真剣でありたいと思っています。
でも60代になって、少し考え方が変わりました。
すべてのことに100%の真剣さを使う必要はない。
大切な仕事には100%。
大切な人にも100%。
でも、
相手が軽く投げてきた話まで、自分が100%で抱える必要はありません。
今回のSVとの話は、まさにそれを教えてくれました。
私は一晩考えました。
でも翌日、MGの
「俺にも同じ話が来たよ」
の一言で拍子抜けしました(笑)。
そして思いました。
「もっと軽く考えてよかったんだな」
と。
これも60代になって身についた、仕事を楽にする知恵なのかもしれません。
■まとめ|雑に扱われないために覚えておきたい5つ
職場で「なんだか自分は雑に扱われているな」と感じたら、次の5つを思い出してみてください。
① その場ですぐ返事をしない
一度持ち帰って、自分のメリット・デメリットを考える。
② 「なぜ私なのか」を確認する
自分だから頼まれているのか、誰でもいい話なのかを見極める。
③ 相手の温度に合わせる
相手が軽い話なら、自分まで重く抱え込まない。
④ 断ることを悪いと思わない
会社に都合があるように、自分にも都合があります。
⑤ 「選ばれる人」から「選ぶ人」になる
自分の仕事、自分の時間、自分の人生です。
真面目なのは長所です。
責任感があるのも素晴らしいことです。
でも、その真面目さを誰にでも100%使っていると疲れてしまいます。
真剣さは大事。
でも、真剣になる相手と場面は選んでいい。
そして、
相手の温度を見て、自分の温度を決める。
これができるようになると、職場の人間関係はずいぶん楽になります。
40年、96万人のお客様を見てきて、そして60代になって再び現場で働いている私が最近強く感じることです。
職場で雑に扱われそうになったら、
「自分はどうしたい?」
と一度、自分に聞いてみてください。
会社が決める人生ではありません。
最後に選ぶのは、自分です。
それが、私が今回の出来事から改めて学んだことでした。


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