給食の人手不足|若いMGが「辞めたい」となる5つの理由

給食現場・調理

給食現場で、こんな状態になっていませんか?

人が辞める。

残った人に仕事が集中する。

MGが現場に入りながら事務仕事も抱える。

そして最後には、MGまで「辞めたい」と言い始める。

私がヘルプに行っている現場でも、まさにこれが起きました。

この記事では、若いMGが限界になった実例から、給食現場で人が辞めていく5つの原因と、現場を立て直すヒントを考えます。

こんにちは、かずおです。

私は60代。

介護施設の給食現場で調理師として働きながら、ブログやSNSで発信しています。

都心で40年、のべ96万人のお客様と接してきた経験から、

「人を見る力」

について、現場で感じたことを書いています。

今回は、

給食現場の人手不足と、若いMGが「辞めたい」となる理由

についてです。

実際に私がヘルプで入っている現場で、

「もう辞めようと思っています」

と話していた若い女性MGがいました。

ところが、しばらくして再びヘルプに行くと――

笑顔で鼻歌を歌っていたのです(笑)。

何が変わったのでしょうか。

この出来事から、給食現場で若い管理職が疲れ切ってしまう理由が見えてきました。

給食現場では人が辞めると負担が一気に増える

その現場には、若い女性MGがいます。

若いのですが、とても仕事ができます。

頭の回転も速い。

人の良いところを見つけるのもうまい。

40年間、人を見てきた私から見ても、

「若いのに、よく人を見ているな」

と思うMGです。

ところが前回ヘルプに行った時は、完全に疲れ切っていました。

人手不足。

スタッフが辞める。

残った人に仕事が集中する。

当然、MGにも仕事が集中します。

そして最後には、

「もう辞めようと思っています」

と話していました。

仕事ができる人でも、抱えられる仕事には限界があります。

理由1|人が辞めるほど残った人の仕事が増える

給食現場は、一人辞めるだけでも影響が大きい仕事です。

調理。

盛り付け。

洗浄。

配膳。

仕込み。

決められた時間までに食事を出さなければなりません。

「今日は人がいないので、少し遅れます」

では済みません。

だから人が辞めると、

残ったスタッフが穴を埋めます。

そして、その調整をするMGにも負担がかかります。

人が辞める → 残った人が疲れる → また人が辞める。

この悪循環が始まると、現場は一気に苦しくなります。

理由2|MGが現場と管理業務を両方抱える

MGだからといって、事務所で管理だけしているわけではありません。

人が足りなければ、当然現場に入ります。

現場作業をしながら、

シフトを考える。

スタッフの相談を聞く。

トラブルに対応する。

事務仕事もする。

おそらく頭の中では、

「現場」

「シフト」

「事務」

「人がいない」

「明日も仕事」

が24時間営業していたのでしょう。

コンビニでも閉店する店はありますが、

MGの頭の中は閉店できません(笑)。

これでは疲れます。

理由3|仕事ができる人ほど仕事が集まる

この若いMGは仕事ができます。

だから周囲も、

「この人なら何とかしてくれる」

と思います。

これが怖いところです。

仕事ができる。

任される。

さらに仕事が増える。

断れない。

限界になる。

でも、

仕事ができる人=疲れない人

ではありません。

責任感の強い人ほど、自分で抱えてしまいます。

そして周囲も、その限界に気づきにくい。

給食現場では、こういう人ほど突然、

「辞めます」

となることがあります。

理由4|「相談できる上司」がいないと孤独になる

管理職は、スタッフから相談される立場です。

でも、

MG自身は誰に相談するのでしょうか。

これも大きな問題だと思います。

若いMGは、なぜか私にはいろいろ話してくれます。

「あれが大変だった」

「これが大変だった」

「こういうことがあった」

出るわ出るわ(笑)。

私は基本的に聞くだけです。

虎ノ門で40年。

人の話を聞くことには慣れています。

話しているうちに、少し表情が軽くなることもあります。

管理職だからといって、

悩まないわけではありません。

むしろ責任があるぶん、

弱音を吐ける相手が少ない。

これも若いMGが疲れる理由の一つではないでしょうか。

理由5|「自分しかいない」と思うと逃げ道がなくなる

前回は、

「もう辞めます」

と言っていた若いMG。

ところが今回ヘルプに行くと、

笑っている。

よくしゃべる。

動きも軽い。

そして、

フンフン♪と鼻歌まで出ている(笑)。

私は思いました。

「何があったんだ?」

宝くじでも当たったのか(笑)。

理由は、新しいMGが着任することでした。

しかも、経験豊富なベテラン女性MGです。

以前この現場でMGをしていた経験もあり、

人も仕事も分かっています。

若いMGは今後、2番手になります。

さらに大変だった事務作業からも解放される。

それを聞いて、私は納得しました。

「自分しかいない」状態から抜け出せたのです。

これだけで、人の表情は変わります。

「辞めたい」の原因は性格ではなく環境かもしれない

前回は、

「もう辞めます」

今回は、

「フンフン♪」

同じ人です。

性格が変わったわけではありません。

変わったのは、

背負っている荷物の重さです。

だから職場で、

「あの人、最近暗いな」

「やる気がなくなったな」

と思っても、

すぐ本人の性格や能力の問題にしないほうがいい。

もしかすると、

ただ仕事を抱えすぎているだけかもしれません。

人を変えるのは、

説教ではなく、

環境を変えること

なのかもしれません。

一人を助けるために、周りも動いている

若いMGが元気になったことは、本当に良かったと思います。

ただ、私は少しだけ思いました。

「ちょっと待てよ」

と(笑)。

今回、新しく来るベテランMGは、

もともと私の職場に着任した人です。

まだ1か月でした。

それが急きょ異動になりました。

当然、私たちの職場にも影響があります。

会社が動く。

SVが動く。

シフトが変わる。

スタッフも動く。

つまり、

一人の荷物が軽くなる時、誰かがその荷物を持っています。

若いMGには、いつかそこにも気づいてほしいと思います。

でも、それはこれからでいい。

若い人には、経験する時間があります。

私だって若い頃は失敗だらけでした(笑)。

良い管理職に必要なのは「周りを見る力」

今回、改めて感じました。

仕事ができる人と、

良い管理職は、

少し違います。

仕事が速い。

判断が速い。

段取りがいい。

人を見る力がある。

どれも大切です。

でも管理職には、

もう一つ必要だと思います。

それは、

「自分の周りまで見る力」

です。

自分が助かった時に、

「良かった」

だけではなく、

「誰が自分を助けてくれたのか」

まで考えられる。

そして、

「ありがとうございます」

と言える。

そこまでできれば、

もっと強い管理職になると思います。

まとめ|若い人が辞める前に現場ができること

給食現場で若いMGが「辞めたい」となる理由は、

  1. 人手不足で残った人に仕事が集中する
  2. 現場作業と管理業務を両方抱える
  3. 仕事ができる人ほど仕事を任される
  4. 管理職自身が相談できず孤独になる
  5. 「自分しかいない」と思い逃げ道がなくなる

この5つだと、私は現場を見て感じています。

そして大切なのは、

「辞めたい」と言ってから対策するのでは遅い

ということです。

最近、表情が暗い。

会話が減った。

ミスが増えた。

「大丈夫です」が増えた。

そんな変化があった時に、

「本人の問題だ」

で終わらせない。

「何を抱えすぎているんだろう?」

と周りが見る。

それだけでも、若い人が辞めるのを防げることがあると思います。

前回、

「もう辞めます」

と言っていた若いMG。

今回は鼻歌を歌っていました。

人は、環境が変わればここまで変わります。

次にヘルプへ行った時も鼻歌が聞こえたら、

私も心の中だけで一緒に歌っておきます(笑)。

60代。

給食現場は料理だけでなく、

人を見る力を学ぶ場所でもあります。

こちらの記事も参考になると思います。ぜひ見てみて下さい。

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