はじめに
こんにちは、かずおです。
私は60代で給食業界へ転職しました。
現在は介護施設の調理師として働きながら、ブログやSNSで発信をしています。
「人を見る力」を活かした仕事術を提案しています。
40年間の飲食店経営と接客で、約96万人のお客様と接してきました。
その経験の中で身についたのが、
「人を見る力」
です。
相手の表情。
話し方。
声のトーン。
距離感。
そういったものから相手の性格や考え方を推測することができます。
また、人の名前を覚えるのも得意です。
初対面でも比較的早く打ち解けられるため、新しい職場でも人間関係に困ることは少ない方でした。
ところが先日、その「人を見る力」が裏目に出る出来事がありました。
今日は私の失敗談をお話しします。
新しい職場でまずやること
私は新しい現場へ入ると、まず人を観察します。
誰が責任者なのか。
誰が実力者なのか。
誰が新人なのか。
誰が周囲から信頼されているのか。
仕事を覚えることも大切ですが、私は人間関係を把握することを優先します。
なぜなら、多くの職場の悩みは仕事そのものではなく、人間関係から生まれるからです。
今回の介護施設でも同じでした。
私はスタッフの名前を覚え、積極的に会話をしました。
すると短期間でかなりの情報が集まりました。
「この人は面倒見が良い」
「この人は口は厳しいが優しい」
「この人は慎重派」
そんなことが少しずつ見えてきます。

ところが一人だけ、少し違和感を感じる人がいました。
清掃担当の女性パートさん
利用者さんの個室清掃を教えてくれた女性パートさんです。
私より年上でした。
研修中、私はいつものように話を聞きました。
どこに住んでいたのか。
以前はどんな仕事をしていたのか。
すると若い頃に都心の私がよく知るエリアに住んでいたことが分かりました。
共通点が見つかると会話は盛り上がります。
お互いに親近感も湧きます。
私は「良い関係が作れそうだな」と思っていました。
しかし、その後少しずつ違和感が大きくなっていきました。
距離が近すぎる
この方は仕事ができます。
施設のこともよく知っています。
ただ、とにかく距離が近いのです。
遠慮なく踏み込んできます。
そして頼み事が増えていきます。
「あれやって」
「これもお願い」
「ついでにこれも」
最初は親切心から引き受けていました。
しかし気付けば、本来の業務以外の仕事もどんどん増えていきました。
新人の私は断りにくい立場です。
教えてもらう側でもあります。
だから我慢していました。
しかし、だんだんストレスが溜まっていきました。

「正式だから」の一言
ある日、他のスタッフに教わった方法で書類を記入していました。
するとその女性がやってきて言いました。
「そこには書かないで」
私は理由を聞きました。
すると、
「この書類は正式だから」
という返事。
意味が分かりません。
正式だから何なのか。
なぜダメなのか。
理由を聞いても答えてくれません。
「正式だから」
の一点張りです。
施設長や責任者が言うなら納得できます。
しかし、なぜ同じパート職員から強く言われなければならないのか。
正直、腹が立ちました。
感情が爆発した
私は他のスタッフに愚痴をこぼしました。
すると予想外の反応が返ってきました。
「やっぱりそうなった?」
「大丈夫?」
「気にしなくていいよ」
そんな反応でした。
どうやら私だけではなかったようです。
過去にも合わなくて辞めた人がいたらしいのです。
その時に初めて気付きました。
施設側もある程度は把握しているのだと。
後日、私とその女性の仕事が重ならないようなシフトが組まれるようになりました。
私の反省点
もちろん相手にも問題はあったと思います。
しかし私にも反省点があります。
それは、
「全員と仲良くしようとしたこと」
です。
私は人を見る力を、
「相手と良い関係を作るための力」
だと思っていました。
しかし本来は違います。
人を見る力とは、
「距離感を決める力」
でもあるのです。
近付く人。
様子を見る人。
距離を置く人。
それを見極めることも大切な能力です。
今回は仲良くなろうとし過ぎました。
結果として相手のペースに巻き込まれてしまいました。
人を見る力は自分を守るためにも使う
若い頃の私は、人間関係で悩むことが多くありました。
しかし年齢を重ねるにつれて分かったことがあります。
全員に好かれる必要はない。
全員と仲良くなる必要もない。
職場は友達を作る場所ではありません。
気持ちよく仕事ができれば十分です。
そのためには、
「誰と仲良くするか」
だけでなく、
「誰と適度な距離を取るか」
も大切になります。
人を見る力とは、自分を守るための技術でもあるのです。
今回の失敗で得たもの
今回の出来事で嫌な思いもしました。
腹も立ちました。
しかし得たものもあります。
- スタッフ全員の名前を覚えられた
- 性格や特徴を把握できた
- 職場の力関係が分かった
- 相談できる人が見つかった
- 距離を置くべき相手が分かった
つまり、
職場の地図が完成した
のです。
新しい職場では誰もが失敗します。
私も60代になった今でも失敗します。
でも失敗から学べば無駄にはなりません。
まとめ
今回の教訓はシンプルです。
人を見る力は、仲良くなるためだけではなく、自分を守るためにも使う。
新しい職場へ入ると、つい頑張り過ぎてしまう人がいます。
良い人と思われたい。
早く馴染みたい。
役に立ちたい。
その気持ちはよく分かります。
しかし焦る必要はありません。
まずは観察すること。
そして少しずつ距離感を決めること。
それが長く働くためのコツだと、今回あらためて学びました。
60代になっても勉強ですね。
トホホ。
でも、また一つ経験値が増えました。

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