こんにちは、かずおです。
私は60代で給食業界へ転職した調理師です。
前職では40年間飲食店を経営し、約96万人のお客様と接してきました。
その経験から感じているのは、人間関係は「話し方」よりも「距離感」で決まることが多いということです。
今回は、本職の介護施設に新しいマネージャー(MG)が赴任してきたことで、私自身の昔の失敗を思い出した話を書きます。
「人を見る力」は大切です。
でも、それ以上に大切なのは相手との距離感でした。
同じように職場の人間関係で悩んでいる方の参考になれば幸いです。
新しいマネージャーは「私はあんばい系だから」と言った
先日、本職の介護施設に新しいMGが就任しました。
私と同世代の女性です。
前任は若い女性マネージャーで、とても「きっちり系」でした。
時間。
手順。
ルール。
一つひとつを丁寧に確認するタイプです。
一方、新しいMGは初対面で笑いながら言いました。
「私は、あんばい系だから。」
最初は、
「えっ? あんばい?」
「料理の塩梅(あんばい)のこと?」
と思わず頭の中に「味付け」が浮かびました(笑)。
でも話を聞いているうちに、「状況を見ながら柔軟に判断するタイプ」という意味なのだと分かってきました。
話していると、人望がある理由が見えてきた
実際に接してみると、このMGは本当によく話します。
しかも、自分のことを隠しません。
以前勤務していた病院のこと。
現場で苦労したこと。
失敗談。
他営業所の話。
笑い話までオープンです。
さらに、
「どう思う?」
「現場ではどうしている?」
「教えて。」
と、どんどん質問してきます。
経験が長い人ほど、「自分で答えを持っている」と思われがちですが、このMGは違いました。
分からないことは素直に聞く。
相手の話を最後まで聞く。
現場の情報を集めることを大切にしている。
だからこそ、ヘルプ先の病院でも「人望が厚い」と言われていた理由が少し分かった気がしました。
命令する前に聞く。
決めつける前に確認する。
一人で抱え込まず相談する。
こういう姿勢は、現場の空気を良くするのだと思います。
でも私は、昔の自分を思い出した
ここからが今日、一番伝えたいことです。
昔の私なら、
「この人は話しやすい。」
そう感じた瞬間に、一気に距離を縮めていました。
相談される。
頼られる。
「かずおさんなら分かるでしょ。」
そう言われると、つい嬉しくなってしまう。
そして、
「役に立ちたい。」
その気持ちだけで、どんどん踏み込んでいました。
その結果……
相談役。
聞き役。
便利屋。
何でも屋。
気が付けば、
「私の仕事、いつの間にか増えてない?」
そんな経験を何度もしました。
今なら笑って話せます。
でも当時は、本当に疲れていました。

人を見る力だけでは、人間関係はうまくいかない
40年間接客を続けてきて思うことがあります。
人を見る力より難しいのは、
距離感を見る力です。
近づきすぎると疲れる。
離れすぎると信頼されない。
この「ちょうどいい距離」が、一番難しい。
若い頃は、
「仲良くなることが正解。」
そう思っていました。
でも60代になって分かったのは、
信頼と距離の近さは、必ずしも同じではないということです。
適度な距離があるからこそ、長く良い関係を築けることもあります。

今回は、少し大人になった自分で接してみようと思う
もちろん、新しいMGとは良い関係を築きたいと思っています。
相談されたら協力します。
現場で気付いたことは伝えます。
改善案も提案します。
でも、以前のように必要以上には踏み込みません。
「何でもやります。」
ではなく、
「必要なことは協力します。」
そのくらいが今の私にはちょうどいい。
経験を積むと、人を見る力は自然と磨かれます。
でも、本当に成長したと言えるのは、
自分を守る距離感を覚えた時なのかもしれません。
まとめ|人を見る力とは、相手との距離を整える力
新しいMGと話していて、私は昔の自分を思い出しました。
人を見る力は、相手を評価したり見抜いたりするためだけの力ではありません。
相手を理解しながら、自分との距離を整える力でもあります。
これができるようになると、人間関係はずいぶん楽になります。
だから私は、今回も焦らず観察を続けようと思います。
……とはいえ、また話が盛り上がってしまったら、自分にこう言い聞かせます。

「かずお、今日も便利屋に昇格しなくていいぞ。」
この一言を忘れずに、60代も自分らしく現場で働いていこうと思います。


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