スチコンで葉物野菜|色よく仕上げる5つのコツ【60代調理師の体験談】

スチコン調理で困った

こんにちは、かずおです。

私は介護施設の給食現場で、スチコンを使って調理しています。

こんな失敗はありませんか?

スチコンで葉物野菜を加熱したとき、こんな経験はありませんか?

  • 表面はやわらかいのに、中心部分がまだ冷たい
  • 加熱ムラがあり、凍った部分が残っている
  • 加熱しすぎて、葉がやわらかくなりすぎた
  • きれいな緑色が残らず、全体がくすんでしまった
  • 加熱後にほかの仕事をしていたら、余熱で色が変わった

葉物野菜の調理は、一見すると簡単です。

しかし、ホテルパンへの入れ方や加熱後の冷却によって、色と仕上がりが大きく変わります。

特に大量調理では、食材をホテルパンへ入れすぎると、表面と中心部分で加熱状態に差が出ます。

外側はやわらかい。

でも、中にはまだ冷たい部分がある。

だから追加で加熱すると、今度は外側がやわらかくなりすぎる。

まさに、葉物野菜との静かな駆け引きです。

私は冷凍の葉物野菜を、ホテルパンへ薄く広げて加熱しています。

設定は、次のとおりです。

  • スチームモード100℃
  • 予熱なし
  • 加熱時間10分

今回は、ほうれん草、小松菜、青梗菜などの冷凍葉物野菜を、スチコンで色よく仕上げるための5つのコツを紹介します。

葉物野菜を色よく仕上げる5つのコツ

先に、5つのコツをまとめます。

  1. 冷凍のままホテルパンへ入れる
  2. スチームモード100℃で加熱する
  3. 予熱なし10分を目安にする
  4. 加熱終了後はすぐに冷却する
  5. 現場に合った冷却方法を選ぶ

それでは、順番に説明します。

1.冷凍の葉物野菜は薄くホテルパンに広げる

私の現場で使用する葉物野菜は、ほとんどが冷凍で納品されます。

冷凍ほうれん草、冷凍小松菜、冷凍青梗菜などです。

事前に解凍せず、凍ったまま袋からホテルパンへあけます。

ここで大切なのが、食材をホテルパンへ薄く広げることです。

私は冷凍の葉物野菜を、ホテルパン全体へ薄く敷き詰めるようにしています。

一か所へ山のように盛ったり、厚く入れたりはしません。

食材を薄く広げることで、スチームが全体へ届きやすくなり、加熱ムラを防ぎやすくなります。

私が目安にしている「スチームモード100℃・予熱なし10分」は、葉物野菜を薄く広げた場合の加熱時間です。

ホテルパンへ厚く入れると、中心部分まで熱が届くのに時間がかかります。

その場合は、10分では加熱が足りず、調理時間が長くなる可能性があるので注意してください。

大量だからといって、一枚のホテルパンへ全部入れたくなる気持ちは分かります。

ホテルパンを増やせば、洗い物も増えるからです。

しかし、詰め込みすぎて加熱ムラが出れば、追加加熱が必要になります。

食材を薄く広げることは、結果として失敗や手直しを減らすことにもつながります。

大量調理で失敗しやすい「厚く入れすぎる」

大量調理で特に注意したいのが、ホテルパンへ食材を厚く入れすぎることです。

葉物野菜が厚く重なっていると、表面は加熱されても、中心部分に冷たいところが残ることがあります。

中心部分に合わせて追加加熱すると、今度は表面の葉がやわらかくなりすぎたり、緑色がくすんだりします。

大量に調理する場合は、

  • 一枚のホテルパンへ詰め込みすぎない
  • 食材を薄く均等に広げる
  • 必要に応じてホテルパンを分ける
  • 加熱後は表面だけでなく中心部分も確認する

この4点を意識します。

「たくさん入れれば、一度に終わって早い」

と思いがちですが、葉物野菜では逆に時間がかかることもあります。

急がば回れ。

そして、厚く盛るより薄く広げる。

これが、加熱ムラを防ぎ、葉物野菜を色よく仕上げるコツです。

2.スチームモード100℃で加熱する

私の現場では、葉物野菜を次の設定で加熱しています。

  • スチームモード
  • 100℃
  • 予熱なし
  • 加熱時間10分

冷凍の葉物野菜をホテルパンへ入れ、そのままスチコンで加熱します。

操作は簡単ですが、設定して終わりではありません。

加熱中に、終了後の冷却準備をしておきます。

スチコンの終了音が鳴ってから大きなザルを探していると、その間にも余熱で加熱が進むからです。

「ザルはどこだ?」

と探している数分が、葉物野菜の色を変えてしまいます。

3.食材ごとの加熱時間

私が実際に調理するときは、次の時間を目安にしています。

食材モード・温度加熱時間の目安
冷凍ほうれん草スチーム100℃10分
冷凍小松菜スチーム100℃10分
冷凍青梗菜スチーム100℃10分

いずれも予熱なしで、冷凍のまま加熱するときの目安です。

ただし、同じ葉物野菜でも、商品の大きさや凍り方は違います。

一度に加熱する量や、ホテルパンへ入れる厚さによっても仕上がりは変わります。

「葉物野菜だから全部10分で絶対大丈夫」

という意味ではありません。

最初は10分を目安にし、実際の状態を確認して調整してください。

4.加熱終了を判断するポイント

加熱時間だけでなく、野菜の状態を見ることも大切です。

私は、次の点を確認しています。

  • 全体がしっかり解凍されているか
  • 中心部分に冷たいところが残っていないか
  • 茎の部分まで加熱されているか
  • 葉がやわらかくなりすぎていないか
  • 緑色がくすみ始めていないか

ホテルパンの表面だけを見て判断すると、中心部分に冷たいところが残っている場合があります。

特に一度に大量に加熱するときは、中心部分まで確認します。

給食現場では、決められた加熱基準や衛生管理のルールを守ることが最優先です。

勤務先の手順に従い、必要な温度確認を行ってください。

5.加熱終了後はすぐ水で冷却する

私が葉物野菜を色よく仕上げるために、最も大切にしているのが加熱後の冷却です。

加熱が終了したら、すぐにスチコンから取り出します。

私は大きなザルへ移し、たっぷりの水を当てて急速に冷却しています。

すぐに水で冷やすと、ほうれん草や小松菜などの緑色がはっきり残ります。

その後、温かい食材と混ぜても、比較的きれいな緑色を保つことができます。

反対に、加熱後の葉物野菜をそのまま置いておくと、余熱で加熱が進みます。

やわらかくなりすぎたり、緑色がくすんだりする原因になります。

スチコンの終了音は、調理終了の合図というより、冷却開始の合図です。

私は加熱している間に、次の準備を済ませています。

  • 大きなザルを用意する
  • 冷却場所を確保する
  • すぐに水を流せる状態にする

加熱終了後に迷わず動けるよう、先に段取りを整えておくことが大切です。

6.水冷・空冷・冷蔵庫冷却の違い

葉物野菜の冷却方法には、水冷、空冷、冷蔵庫冷却などがあります。

どの方法にも、メリットとデメリットがあります。

大きなザルを使った水冷

私が行っている方法です。

大きなザルへ葉物野菜を移し、たっぷりの水を当てて一気に冷やします。

短時間で冷却しやすく、鮮やかな緑色を残しやすいのがメリットです。

一方で、大きなザルを洗う必要があり、後片付けは大変です。

大きいので、洗浄するときも保管するときも場所を取ります。

野菜の色はきれいに仕上がりますが、調理師の仕事は少し増えます。

穴あきバットを使った水冷

穴あきバットを使えば、別のザルへ移し替えずに、そのまま冷却できます。

移し替える手間が少ないのがメリットです。

ただし、大量の水を勢いよく流すと、バットから水があふれたり、周囲へこぼれたりします。

そのため、大きなザルと比べると、一気に冷やしにくい場合があります。

また、大きな穴あきバットは、洗浄や保管のときに場所を取ります。

そのまま冷却できても、そのまま片付いてはくれません。

空冷

空冷は、水を使わずに冷却できるのがメリットです。

水冷に比べて後片付けも少なくなります。

ただし、急速に温度を下げにくく、私の経験では、水冷したときよりも緑色がややくすんで見えることがあります。

広げ方や室温などにも影響されるため、冷却状態の確認が必要です。

冷蔵庫で冷却

冷蔵庫へ入れて冷やす方法は、作業の手間が少なく、比較的楽です。

しかし、冷蔵庫へ入れたまま出し忘れる可能性があります。

給食現場では、同時にいくつもの作業が進みます。

「あとで出そう」と思っていると、次の仕事が押し寄せてきます。

冷蔵庫は冷やしてくれますが、

「そろそろ出してください」

とは言ってくれません。

また、冷蔵庫の状態や入れる量によっては、思ったように冷えないこともあります。

入れた時間と取り出す時間を決め、忘れない仕組みを作ることが大切です。

7.緑色をきれいに残すコツ

葉物野菜の緑色をきれいに残すポイントは、加熱時間だけではありません。

大切なのは、加熱前から冷却までの流れです。

  • ホテルパンへ均等に広げる
  • 加熱しすぎない
  • 加熱中に冷却準備をする
  • 加熱終了後は放置しない
  • できるだけ早く冷却する

特に注意したいのが、加熱後の放置です。

忙しい給食現場では、スチコンから取り出した後に、別の作業へ呼ばれることがあります。

しかし、葉物野菜は待ってくれません。

数分の違いでも、色や食感が変わることがあります。

加熱終了後、すぐ冷却へ移れる段取りを作っておくことが、きれいな緑色を残すコツです。

大量調理で失敗しやすい点

大量調理では、家庭料理とは違った失敗が起こります。

特に注意したいのは、次の点です。

ホテルパンへ入れすぎる

一度に多く入れすぎると、中心部分と表面で加熱状態に差が出ることがあります。

できるだけ均等に広げ、必要に応じてホテルパンを分けます。

冷却器具を準備していない

加熱終了後にザルや冷却場所を探すと、冷却が遅れます。

加熱している10分の間に、必要なものを準備しておきます。

冷却をほかの作業より後回しにする

加熱後の葉物野菜を置いたままにすると、余熱で色が変わります。

冷却までを一つの調理工程として考えることが大切です。

冷却した時間が分からなくなる

冷蔵庫や空冷で冷やす場合は、冷却を始めた時間が分からなくなることがあります。

タイマーやメモを使い、誰が見ても分かるようにしておくと安心です。

前回と同じだと思い込む

同じ商品でも、量や凍り方、ホテルパンへの入れ方によって仕上がりは変わります。

前回と同じ設定でも、実際の状態を必ず確認します。

まとめ|加熱後の素早い冷却がポイント

私が冷凍の葉物野菜をスチコンで調理するときは、次の設定を基本にしています。

  • 冷凍のままホテルパンへ入れる
  • スチームモード100℃
  • 予熱なし
  • 加熱時間10分
  • 加熱終了後はすぐに冷却する

ほうれん草、小松菜、青梗菜などの葉物野菜を色よく仕上げるには、加熱時間だけでなく、加熱後の素早い冷却が重要です。

私は、大きなザルを使った水冷を選んでいます。

ただし、穴あきバット、空冷、冷蔵庫冷却にも、それぞれメリットがあります。

厨房の広さ、使用できる器具、作業人数、調理量などは現場によって違います。

一つの方法だけを正解と考えず、自分の現場に合った方法を選んでください。

最終的に、安全に調理でき、葉物野菜の緑色をきれいに残せれば、それがその現場に合った方法だと思います。

※加熱時間や仕上がりは、スチコンの機種、冷凍野菜の商品、加熱量、ホテルパンへの入れ方によって変わります。勤務先の調理手順や衛生管理基準を優先し、必要な温度と食材の状態を確認してください。

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