スチコンを使い始めたころ、私が迷ったのは「どのボタンを押すか」でした。
スチーム、コンビ、ホットエアー。
名前は覚えても、いざ献立を前にすると「この料理はどれ?」となります。
給食現場では、ゆっくり考えている間にも次の作業がやってきます。
スチコンの前で固まっている場合ではありません(笑)。
今回は、私が現場で使っている3つのモードの使い分けを紹介します。
まずは「どう仕上げたいか」で選ぶ
| モード | 仕上がりの目安 | 私が使う料理 |
|---|---|---|
| スチーム | 蒸して火を入れる | 野菜、茶碗蒸し、温め |
| コンビ | ふっくら焼き、焼き色も付ける | 魚、肉、野菜、から揚げ |
| ホットエアー | こんがり、カリッと焼く | 焼き物、焼き色の追加 |
迷ったときは、料理名だけで決めず、どんな仕上がりにしたいかを考えるようにしています。
スチーム|野菜の火入れや温めに
スチームは、水蒸気で加熱するモードです。
私の現場では、野菜の火入れや料理の温めによく使います。
野菜を加熱するときは、100℃を目安にしています。
茶碗蒸しにもスチームを使います。ただし、野菜と同じ温度にはしません。
私の場合、80℃で15~20分ほどを目安に、固まり具合を確認します。
同じスチームでも、野菜と茶碗蒸しでは使い方が違います。
「スチームなら全部100℃」と思っていたら、茶碗蒸しに怒られそうです(笑)。
加熱時間は、料理の量や器、機種によって変わります。
数字は出発点として、最後は仕上がりを見て判断します。
コンビ|ふっくら焼いて、焼き色も付けたいときに
コンビは、熱風と水蒸気を使って加熱するモードです。
私は魚や肉、野菜、から揚げなど、焼き物全般に使っています。
焼き色を付けながら、ふっくら仕上げたいときに便利です。
ただ、コンビを使えば必ず思いどおりの焼き色になるわけではありません。
以前、魚の味噌焼きを焼いたときは、追加で加熱したら皮が焦げかけました。
味噌と砂糖が付いていたので、色が付くのも早かったのです。
「あと少し」が、焼き物では案外むずかしい。
設定だけに任せず、途中で焼き色を確認するようにしています。

ホットエアー|こんがり、カリッと仕上げたいときに
ホットエアーは、熱風で焼くモードです。
表面をこんがり焼きたいときや、もう少し焼き色を付けたいとき、カリッと仕上げたいときに使います。
料理によっては、300℃まで温度を上げることもあります。
高温で焼くときは、短い時間でも焼き色が変わります。
特に追加で焼く場合は、入れっぱなしにせず、様子を見ながら仕上げています。
私が最初に教わったのは、2つのモードだけだった
実は、私が最初に仕事を教わった現場では、スチームとホットエアーしか使っていませんでした。
予熱も使いません。
ハンバーグも、焼かずにスチームで加熱していました。
教えてくれた人は、利用者さんが柔らかいものを好むと考え、その方法を選んでいたのです。
焼き色よりも、食べやすさを優先していたのでしょう。
その後、別の現場へ移って初めて、コンビや予熱を使う調理を知りました。
「同じスチコンなのに、こんな使い方もあるのか」
スチコンのボタンが増えたというより、私の引き出しが増えた感覚でした。
分からない料理は、今でも調べる
チャーハンやピラフなど、スチコンでの作り方を調べると、いろいろな方法が出てきます。
初めて聞く料理名が献立に出たときは、今でも先に調べます。
長く調理をしていても、知らない料理はあります。
「知らない」と分かった時点で調べておけば、当日の作業も考えやすくなります。
ただ、見つけた作り方をそのまま自分の現場で使えるとは限りません。
機種、調理する量、求められる柔らかさも違います。
調べた方法を参考にしながら、現場の手順に合わせて考えることが大切です。

まとめ|3つの基本を知ったら、現場に合わせて選ぶ
スチコンの使い分けに迷ったら、私はまずこう考えます。
- 蒸して火を入れたいなら、スチーム
- ふっくら焼いて焼き色も付けたいなら、コンビ
- こんがり、カリッと仕上げたいなら、ホットエアー
私が最初に教わった方法と、次の現場で覚えた方法は違いました。
調理師によって使い方もさまざまです。
基本を覚えたうえで、食べる人や料理の仕上がりに合わせて、自分の現場に合う使い方を探していく。
それも、スチコン調理の面白さだと思います。
そして、次の料理へ移るときは、開始ボタンの前に設定をもう一度。
スチコンは頼もしい道具ですが、前の設定のままでも、押せば元気よく動き出します(笑)。
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